キミに送る約束~空に向かって~

神楽 花【かぐら はな】こと
俺のいとこ。小学3年生でよく
うちに顔を出しにくる


「慧くんっ!おかえりぃ♪」


俺に抱きついてくる
俺は、花の頭を撫でてしゃがんで花と
同じ目線にする


「ママがねぇ、今日は個人懇談...?に
行ってるのぉ。それで司くんが遊んでくれる
って言うから来てたんだぁ♪」

「へぇ─...」

「あっ!おばちゃんとママだぁ!」


窓を指差して言う花
母さんとおばさんが家に入ってくるのが
確かに見えた


「花、下行ってな」

「うん!お兄ちゃん達も後で来てねぇ♪」

「はいはい」


花は、ちゃんとドアを閉めて下に降りていった


「.....随分敏感だなぁ。さっき好きって
言っていたのは苺の話だよ。花の父親
甘い物嫌いだって言ってたんだって。
それで男の人は甘いものみんな嫌いなのかって
聞いてきたんだよ」

「あ、そう.....」


少しホッとしている自分がいた

そしてもう一つ疑問に思っていた事を
思いきって聞いてみる


「なぁ、兄貴はさ.....心愛と
付き合うの...か?」

「ふ、気になる?」


予想通りの兄貴の返答


「別...に「だったらさー、もう心愛に気安く
話しかけんのやめてくれる?心愛も
迷惑だろうしさ」

「.....分かったよ」


俺はそのまま兄貴の部屋から飛び出して
自分の部屋に戻って鍵を閉めた.....


「っっ─!」


涙をこらえてそのままベッドに寝転がった