キミに送る約束~空に向かって~


放課後、暇な俺は適当に校舎に残っている
見覚えのある女に声を掛けた

自分から心愛以外の女に誘うなんて
いつぶりだろう─...


「ねぇってばぁ!この後どぉすんの?」

「は?」

「もぉ!やっぱり聞いてなかったぁ!
映画も見たしぃ...どぉーするっ?」

「どうするって...「うち来るぅ?」


出た。上目遣い。


「じゃぁ、行こ「わりー。俺やっぱ帰るわ」

「えぇ!?何でよぉ!」

「わりー。今そういう気分じゃねぇ」

「ちょっとぉ!慧ぃ!?」


ギャアギャア騒いでいる女を置いて
俺はそのまま電車に乗って家まで帰る


久しぶりに夕日が出る前に家に帰った


することもない俺はベッドに
寝転がる


「ねぇ─、司くんは好きぃ?」


隣の部屋から甘ったるい声が聞こえる


「ふ、好きに決まってんだろ」


これって...ヤバくね?


「やだぁー♪嬉しーいっ!」


─ガチャッ

気づいたら俺は立ち上がってそのまま
兄貴の部屋に乗り込んでいた


「おい!兄貴心愛がいるのに何考え.....
ええ!?」


兄貴の勉強机の前に座っている女...の子
それは.....


「花!?」