「姫宮さ、最近何かあった?」
“姫宮”
それがあたし達のこの間までの仲が
一気に離れた事を悟っていた
「なあ、聞いている?」
「へっ!?うっうん」
弘也くん急に男らしくなったな─
「...心愛。俺さ、心愛のことすっげー好きな
時期があったんだよな」
「えっ!?」
急に驚いたあたし
いきなり下の名前で呼ばれたのもあるけど...
すっ好きって......
「けど、もうフラれた同様だったよ。
電車の中では神楽っていうイケメンな彼氏が
いるしさ。ちゃんと隣にいるしいつでも
一緒だろ?大分妬いたよ」
「ごっごめん.....」
「心配でたまらなかったよ。アイツモテるからさ
他の女に嫌がらせとか受けないかなって。
そんなある日俺...心愛にちゃんと自分の
気持ちぶつけようとして心愛の校門の前で
まだ心愛達がHRやっている時間から
学校早く抜け出して待っていたんだ」
「え─.....?」
そんな話聞いたことない
「けど残念な事に俺よりも大分前に校門前で
待っていた男がいたんだよなー」
それって.....
「分かるだろ?神楽だよ」
鼻で弘也くんが笑う
「したらさ、あいついきなりこう
言いやがったんだぜ?」

