心愛Side

慧と別れて数週間─...

特にこれといった変化は何一つなかった。
慧もあたしも時間をずらして朝
会う事もなくなったし電車で会う事も
なくなった。

あたしもいつもより2つ早い電車に
乗っているし慧も遅らせているって
噂を聞いた─.....




「ねえ、心愛。慧くんとこのままで
本当にいいの?後悔しない?」


千尋と一緒にお弁当を食べていた。
最近千尋は何度も同じセリフを吐き続ける


「べーつに。」


そして決まったあたしのセリフ。
これでいつもその話は終わる。

...はずなのに


「っ!心愛いい加減にしたら?あんたら
見てるとほんとじれったい。」

「...だったらもうお弁当も一緒に
食べるのやめよ。」

「こっ「じゃあね。」


あたしはお弁当の蓋をしめて教室から
出て行く。
食べる場所なんか考えてない...
いつも千尋と食べていたから他の子と
食べる事なんてあんまりない...


「はぁ─.....」


結局その日あたしはお弁当を食べないで
ボーっと校内を歩き続けていた



そして放課後.....


「心愛。帰んないの?」


スクバを肩にかけた千尋があたしの机の
前に立つ


「..........。」