「はあ─.....。」
ため息を吐いてあたしは近くの椅子に
座って千尋と宗佑くんを眺めていた
「これなんかいいんじゃねえの?」
「え─.....?」
白いチュールスカートを持って慧は
あたしに差し出す
「あっあたしに?」
「お前じゃなかったら俺が着るっつうのかよ。」
無愛想に慧がスカートを見る
かっ可愛い!このスカート!
でもあたしなんか似合うわけない。
こういう可愛いものは千尋とか...
梓ちゃんが着るべき...
今日も気合入れてこんなにオシャレして
苦手なメイクだってしてヘアスタイルにだって
力入れたのに...何がこんなに
違うんだろう.....
「.....今日可愛いじゃん。」
慧が隣に腰をかけて言う
「.....いいよ。お世辞とか。分かってるから。」
慧だから落ち込んでいるあたしの理由は
すぐ分かるんだろうな
だからこうやって気を使うんでしょ?
「.....お前のそういう自信ねえとこが
でてるからだめなんだよ。心愛は可愛いよ。
だから堂々としろよ。」
「.....でも「あたしなんかって言葉すぐ
使うよな。」
「へ─...?」
「今日は俺がこのスカート買ってやる!
だからこれが似合うくらい頑張って
痩せろ!」
「なっなっ何それーっ!」
全然フォローにもなんもなってない!
やっぱ慧最ッ低!

