「ねえ、慧。心愛。ここは気ぃ使ってほしいな♪
あたしたちねー、久しぶりに会ったの♪
だから2人にはちょっと席外して
もらいたくてさー。」
久しぶりは嘘だろ。
まあ、ちょうどいい。
「分かった。じゃあ俺用事あるから。」
「おい、まてや!」
低い声で千尋が俺の腕を掴む。
そっと俺の耳元で
「あのなあ、あんた1人の問題じゃないんだって。
今から心愛連れてどっか行ってこい。」
「はあ?何で俺が「じゃなきゃあんたたちの
関係壊れるよ。いいの?今まで積み重ねて
きた17年間壊れるよ。いいの?」
「.....分かったよ。あと千尋。」
「ん?」
「正確には17年じゃねえ。アイツは3歳の
時引っ越してきたんだ。だから14年間。」
「ぷっ、そんなの変わんないよー。」
千尋と宗佑はベタベタ腕を組みながら
校門をくぐっていった。
「あの...さ、慧。」
心愛が先に口を開く。
せっかく気持ちをおさえたのにまた心愛の
声を聞くと頭の中がぐちゃぐちゃになる。
「やっぱお前と話すことはねえや。」
そう言って俺も校門をくぐりぬけようとした。
「あっあたしはあるの!」
心愛の声で回りの視線を集める。
心愛はこんなとこ場違いだ。そんな頭のいい
女子高の制服を着てこんなバカ高に
いるんだから。
「だから...慧「いいから、来いっ!」
俺は心愛の手を掴んで近くの公園に行く。

