帰りの学活になって俺は教室に戻る。
俺の席の前には勝手に移動したのだろう
宗佑がいた。
「.....今日、一緒に帰るからな。」
担任が話をしている間こっそり宗佑は
つぶやく。
「.....帰らねえ。俺今日寄るとこあっから。」
嘘だ。そんなとこない。
「じゃあ、終わるまで待「待つな。ぼけなすび。」
「.....悪かった。さっきは」
「...別に宗佑の言っていた通りだろ。
お前は何も間違えてねえ。言った事ちゃんと
筋通せよな。」
言い直しなんて...できないんだから。
「...あの、さ「じゃーな。」
最後の礼をしてみんな順番に教室から
出て行く。
俺は宗佑から逃げるように教室からでた。
「おい!待てよっ!」
後ろから宗佑が追いかけてくる足音が聞こえる。
「慧ってば!」
俺も必死に走る。
俺達は大体体育の時タイムはかったら
一緒だった。だからどれだけ走っても
距離は一定だった。
「おいっ!慧っ!っ─!あぶねえっっ!」
「あ.....。」
─ドンッ
見事にぶつかった俺。
「いってー...わっわりい。」

