慧Side
「.....待つなよ。」
低い声で言う。
時刻は午前10時。
今日は遅刻をして学校にいくつもりだった。
駅のホームでは寒そうに俺を待っている
心愛がいた。
昨日は何件か心愛からの着信やメールが
きていた。けど俺は全部無視していた。
「昨日は...ごめんなさい。
あたし気がどうかしていてあんなこと
言っちゃって...「自分が言った事訂正すんのかよ。」
「え...あの「いいから。もう。お前にはまぢ
呆れた。だからもう関わりたくねえんだ。
お前に何が分かるんだよ。頼むから
放っといてくれねえかな?」
「っっ─...。」
心愛はうつむいたまま来た電車に乗った。
俺は電車に乗らない。
とてもじゃないけど心愛と同じ電車に
乗る気にはなれなかった。
もう何も信じたくなかった...
────────...
遅刻して行った学校。
今日も同情の視線を感じる。
みんな俺を見てコソコソ噂話をする。
「なあ、慧」
話しかけてきた宗佑を無視して俺は
弁当に食いつく。
「お前...心愛ちゃんと何かあった?」
「は...?」
「いや...その...「千尋から聞いたのか?」
宗佑に心愛が言うはずもねえ。
最近連絡取り合ってんのかも
知らねえけど。
「.....そうだよ。」
「.....あ、そう。」

