あたしはカーテンから顔を出した。
慧は疲れたような顔をしてベッドに
寝転がった。
「あーぁ。女ってまぢめんどい。
いつもこう。心愛もそうなの?」
慧は寝転がったままあたしを見上げる。
その顔は昔のままの顔で
可愛かった。
「.....さっきの子はきっと本当に
慧が好きだからだよ。だからあんな事
言っちゃうんだよ。」
なんとなく分かるよ。
あたしだって慧が好きだから。
「ふぅーん。お前も少しはましなこと
言えるようになったんだな。」
慧は笑いながらあたしの頭を
なでた。
「.....まぁ、俺もほったらかしにして
他の奴と遊んでいて悪い事
したもんなー。」
慧は笑いながら寝返りをうつ。
あたしも慧の隣に大の字で
横になった。
すると慧は鼻で笑ってあたしをみる。
「心愛ちゃーん。なんて無防備なんですか?
そんなことしちゃ危険ですよー。
俺じゃなかったら完全にアウトだね。」
慧はまだ鼻で笑う。

