終わらないセピア




廊下を走りながらあたしたちは
ケラケラ笑う。



『モカの顔おっかしー!』 



『もう!笑わないでよミッちゃん!』



捕まりそうになってヒョイと交わす。
捕まえられるワケないじゃん。
あたしの方が足早いのに。



笑いながら走ると脇腹の痛みが
ハンパないけど、
誰も居ない教室でじゃれ合うこの
瞬間が一番好き。



たまに本気で犯したくなる瞬間は
変わらず今でもある。
学校ってことを一瞬忘れて手が伸びて
しまう。



モカはすぐにあたしのスイッチを
押すんだ………あの目でね。



ほら、今も………