その子に出会ったのは俺がまだ小さい時だった


いつものように一人で森の中を散歩していた

でも、毎日毎日同じ所を散歩していた俺は物足りなくなりいつもは行かない森の端の方に向かった

森の端ギリギリのとこまで行くと声が聞こえてきた


楽しそうな声
綺麗な音色


木の影からそっと声のする方を見た


そこには女の子が居た
俺とは違う人種の女の子
きっと、町の人だ


その女の子は俺が見ているとも知らずに楽しそうに歌っている

その姿と声が綺麗で俺は聞き入ってしまっていた


もっと近くで聞きたい
そう思って一歩足を前に出す

すると、そこには枯れ枝があってパキリと音を立ててしまった


もちろん、女の子の歌声は止まった