「考えてるに決まってるじゃん。そうじゃなきゃ一緒になんて暮らさないって」

「そうかな?でも25歳までには結婚したいね」

「後2年か…長い様であっという間だよね」

「何かおばさんくさーい」

「えっ?おばさんはないよー」

と私達は周りにお客さんがいる事も忘れて盛り上がっていた。


「そー言えば、この前の電話何だったの?」と泉。

「何って?」と私はごまかした。

「だから、芸能人と友達になったら…みたいな話」

泉、覚えてたんだ。昔から結構記憶力良かったんだよな。

「気にしないでって言ったじゃん」

「気にしないでって言われる方が気になるから」

「絶対、泉は笑うよ」

「笑わないって。ほら、早く言っちゃえ」

「実は…1カ月くらい前、仕事してたらロックバンドの稲葉さんに偶然道を聞かれたんだよ」

「えっ?優希が好きなバンドのあの稲葉さん?」

「うん。それで道を教えたの」

「何でこんな田舎にいるのさ?」

「何かこっちに用があったみたいで…」

「それでそれで」

「でね。道を教えた時にまた迷った時にって私の連絡先を聞いてきたの!」

「それってナンパ?」

「そんなんじゃないって。でも、その日は連絡は無かったんだ」

「うん。うん」

「それから何日かしたら稲葉さんから連絡が来て、お礼に食事でもどう?って誘われたんだ」

「で、行ったの?」

「うん」