「瞬。あたし…大丈夫だよ?もし、瞬があたしを忘れてしまっても…あたしが思い出させてあげるから。瞬が忘れてしまっても、あたしがちゃんと覚えているから。だから、大丈夫だよ」
「奈央……」
「瞬、あたしは…ずっと、ずっと。傍にいるよ?」

あたしたちは涙を流しながら、キスをした。

「奈央……ありがとう」

そう呟きながら、瞬はあたしを強く、強く…
抱きしめた。

あたしも答えるように、強く、強く…
抱きしめた。

“ここにいるよ。”
お互いの存在を、確かめあうように…。