病気のことを話した俺。
「嘘、でしょ……?」
「全部、ホントだよ…」
やっぱり…ダメ、か。
「真白…」
「どうしてそんな大きなこと、1人で抱え込んでいたの…?1人で背負ってきたの…?辛かったよね…。ううん、今も辛いよね。ねぇ浜崎くん?…好きだよ?」
「はっ?さっきの話し聞いてたのかよ…?俺はもう長くないんだ。一緒にいれないんだよっ!」
俺はまた、救いの手を振り払う。
「そんなの関係ないよっ!」
叫びにちかい大きな声を出した真白。
「関係…ない…んだよ…っ」
次は今にも消えそうな弱々しい声。
「真白…っ」
「あたしは!どんな浜崎くんでも好きだよ?病気なんて関係ない。あたしは、浜崎くんのそばにいたい!支えたい!お願い…。頼りないかもしれない。けど、頼ってほしい。あたしのこと嫌いなら嫌いって言って?そしたらあたしはもうここには来ない。でも、少しでも好きなら…付き合って?」
どうしてそんなにも可愛いんだよ…。
どうしてこんなにも愛おしいんだよ…。
そんな言葉…
嬉しくてしょうがないじゃないか…。
なぁ真白?
お前に甘えてもいいのか?
きっと、辛い目にあう。
それでも…
お前は俺を受け止めてくれる?
俺は…
お前を信じるよ。
俺は初めて…
救いの手をとった。
「好きだっ!!」
そう言って、華奢な体を強く、強く…抱きしめた。
俺は、もう、
――……逃げない。