目を覚めた時、最初に見たのは奈央の顔だった――…。
「ん…奈央?」
「瞬っ…!」
ポロポロ涙を流し続けている奈央。
「泣いてんの…?」
「手術、成功したよ…!」
そうハッキリ聞こえた奈央の声。
「マジ…?」
成功、したんだ――…。
「うんっ…!瞬、よかったね!ホントに、よかった…!!」
「奈央が、いたからだよ。ありがとな、奈央」
奈央が傍にいてくれたから、ここまで頑張れた。
奈央、ありがとな。
俺はそっと奈央を抱きしめた。
「うぅ……瞬――ヒック…ヒック…」
「な〜に泣いてんだよ!ホントお前は泣き虫だよな」
そう言ってる俺の頬にも涙が伝っていた。
「なによ〜〜!瞬だって泣いてんじゃん〜〜」
「バッ、泣いてねぇよ!」
「フフッ…嘘つき」
「うっせ!奈央、ずっと…一緒にいような」
「…うん」

ずっと、一緒にいような――…。