「え…。瞬、今の、もう一回言って?」
ある日、病室で瞬がとんでもない一言を言った。
「俺の病気、治るかもしれない。治療法が分って、手術できるらしいんだ」
「ホントに…??」
「うん。可能性は低いけど、治るなら…それに賭けてみたいと思ってる」
「っ、…ヒック、治るかもしれないんだね…!よかったね、瞬…!!手術、頑張ろうね…!」
「ありがとう、奈央――……」

瞬の病気が、治るかもしれない。
そう聞かされた…
8月中旬――。