【完】最初で最後の恋

コンコンとドアが鳴った。
入ってきたのは…

あれ、誰だ…っけ。
ヤバい、ヤバい…落ちつけ、俺。
「しゅ…「ぁ、…奈央」
彼女の声を聞いた瞬間、記憶が蘇る。
…奈央のこと、あの日から思い出せないことはなかったのに。
……どんどん病気が俺の体を支配してく。
――怖い。
俺は平静を装った。
「仕事、お疲れ」
「うん!」
奈央の笑顔を見るだけで、安心できる…。
俺は指輪を渡そうと決心。
やっべ、メチャクチャ心臓ドキドキしてやんの。
「奈央」
「ん?」