「姫香!?思い出してくれたか!?」
椿だ…。
「えっ…椿…」
椿の右腕は骨折していて
顔にはアザが出来ていた。
「姫香、本当にごめん。…今の話聞こえちまったか?」
「…うん。椿…どういうこと...?」
そのアザはなに────?
「...友達から姫香が拉致られたって聞いて...
倉庫についた時には、もう姫香が飛び降りた時だったんだよ。
走ったけど姫香を受け止められなかった...」
「うそ...っ...椿が来てたなんて...私......私...っ」
「姫香、たくさん傷つけてごめん。許されることではないと思う。だけど、俺は姫香が好き。やっぱり、もうダメ...だよな」
椿も、きっと入院してた頃の私と同じ気持ちなんだよね…。

