「じゃあ、シロップさんはなぜに俺の背中を押したんだ?」

手を上げられると敵わないので、一応『さん』付で名前を呼ぶ。

痛い思いをするのはゴメンだ。


それなら最初から上手く立ち回って、敬語でも何でも使っていればいいのだろうけど.....

どうも俺は世の中を上手く渡れるような器用さは持ち合わせていないようで、おまけに変にプライドが高いものだから余計に上手く対応できない。


そんなややこしい性格をしている自分が凄く嫌いだ....


「なんか敬語になってないけど、まぁ...良しとしよう。」

仕方なさそうにシロップはため息をつきながら言う。


「ていうか、お前さきに村の中入っていったけど、ここがどうゆうふうになってるのか知ってんのか?」


「全然。」

そんなこと、当たり前だろう。

どうなっているのか調べる為に中に入ったのだから。