立ち止まって後ろの林を見渡す。

当たり前だけど後ろを歩いていた男の顔も目に入る。

無表情でこちらのを見上げている。


一瞬、目があったがすぐに逸らした。


村は丘の上にあるので、林と村の間には緩やかな斜面になっている。

そのせいか、男の旋毛が見える。


葉っぱを何枚も付けた頭は少し笑える。

口元が思わず緩んでしまい、手で軽く抑える。



「シロップさん?」

突然、声が聞こえる。

「はい!?」

驚いて声が裏返る。


声を掛けてきたのは当然メープルなわけで....

少し不審そうな目でこちらを見ている。