「それを知りたければついてこい!」

そう唐突に迷い込んだ男に言葉をぶつける。

反応も見ないまま方向転換をして、小走りであたしの住んでいる村へと向かう。


ちゃんとついてきているか?

いきなりすぎたかも...

なんて考えながらも振り向いて様子をうかがうことのできない自分に腹が立つ。


仕方がないので、耳を澄まして後ろから足音がするかを確かめる。

ザッザッという靴の底と地面の砂が擦れる音がする。


確かについてきている。

それが分かると、気が楽になって肩の力が抜けた。


村の門の前まで来ると、あることに気が付く。

メープルをおいてきてしまった....