時の指輪


『でも、その少女は夜にしかそこにいないんだって。だから今晩みんなで行ってみないか?』

初めに言い出した少年がそう提案した。

『お、いいな。』
『おもしろそー。』
『あってみたいよねぇ。』

他の同級生達も賛成し始めた。

優は何故か凛音をみんなに会わせてはいけない気がした。

『お、おい!優!どこいくんだ!?』

気がつけば優は空き地を飛び出していた。

向かった先はもちろん

『凛音!いるの!?いたら返事して!』

凛音がいる時咲神社だった。

優は大声で凛音を呼んだ。すると

『昼間からうるさい。こんな時間に来るとは珍しいな。何かあったのか?』

普段と変わらず、余裕ぶった表情の凛音が現れた。

『凛音、ちょっときて!』

優は凛音の腕を掴み強く引っ張っていった。

『ど、どうした、優!?何かあったのか?』

凛音は訳が分からず聞くが、優は何も言わず引っ張っていった。

数分進むと優は一件の家の前で止まった。

『本当にどうした?頭でも打ったのか?』

凛音は困り果てた表情で優を見た。

『いや・・・。実は・・・。』

優は先ほどのやりとりと自分の気持ちも話した。

『なるほど。私もひとがたむろうのを見たくはないしな。しかし、そうなると私の居場所がなくなるな。どうするか。』

凛音は「だからといってまだ・・・それに・・・」などと悩み始めた。

優は凛音が「この町を出る」といいそうでなんだか怖かった。

『なら僕のうちに泊まればいい。しばらくうちで暮らせばいいよ。』

優はとっさにそう提案した。

『おまえのうちに?』

凛音は目を丸くした。