「やべぇ!寝坊した!」 ドタドタと階段を下りて来る音がする。 「お、亜子可愛いじゃねぇか!」 その足音の張本人はリビングにいたあたしの姿を目にすると、なんの恥じらいもないようにそう言った。 「仁、おはよう」 ボサボサ頭のジンに少し笑って挨拶すると、バカみたいな大きい声で「おう!」と笑う。 目が覚めると、キョウから手渡された見覚えの無い制服。 パリッとしたそれに腕を通すと、全てを忘れてしまったあたしでも、それなりに“女子高生”に見えた。