「アンタ橘のことでは泣かないのに、あたしで泣くとは」

「颯人より百合亜なのっっ」


これは本当だ

颯人なんて私を見てくれない人より、私を見て傍にいてくれる百合亜の方が何百倍も大事だ

それこそ天と地の差がある


「園崎さん、いいなあ・・・・。紅鈴ちゃん、私は?」

「みーちゃんも、大事」


ほんの数時間前初めて喋ったばかりだけど、本当に本当に大事なの

こんな人、私の周りにいなかった


「ありがとう」


体育の授業中にもかかわらず、ボロボロ泣いて笑ってる私と、微笑ましそうに見ている百合亜、他クラスなのにここで話しているみーちゃん

こんな時間がずっと続けばなって、秘かに願った私だった