今日で終わりにしてくれますか





全てが私を、咎めているみたいで


強くなっていく吹雪。徐々に身体に積もり始めた雪に、このまま埋まってしまえばいい、なんて馬鹿なことを考えた


もし私が埋もれて、そのまま死んだとしても、誰も気づいてくれないかもしれないのに?

愚問だよね


独りに、なりたかったんでしょ?


《ウソツキ》

本当は、独りが恐いくせに


乾いていたコートが、体温で溶けた雪によって少しずつ濡れていく。時間が経つにつれて、スカートや中のブレザー、ソックスも同じように濡れていく


寒い


心の中と同じくらい、冷えている気がした


綺麗だなんて言われて、内心では汚い感情しか抱いていない私に、キラキラした瞳が明日も突き刺さる。そう考えただけで、おかしくなっちゃいそうだ


汚い、汚い。汚れてる


私って本当、醜い



「・・・・っ、」


小さく息を呑んで、空から顔を隠すように、濡れた腕で目元を隠す。世界から自分を遮断させたかった


本当は、本当はね


お母さんみたいな白になりたかった。こんな真っ黒で汚い人間になんてなりたくなかった

でもさあ、こんなんじゃ


到底、白色なんてなれないや


せめて灰色になりたいと、ずらした腕の向こう側、涙の滲む瞳で白の落ちる灰色の空を見上げた