リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『甘々』・9

そして間近にある先生を見上げると、微笑んだ先生に肩越しでキスされる。

「んっ…」

もう数え切れないほど重ねた唇は、触れ合うたびに胸が高鳴って熱くなる。

離れた後、私は思い切って疑問を尋ねてみた。

「…先生は何で、私と結婚したいと思うんですか?」

「何でってそりゃあお前…好きな女と一緒になりたいって言うのは、男として当たり前の願望だろう?」

相変わらずストレートな人。

「女だって、惚れた男と一緒にいたいと思うだろう?」

「まあ否定はしませんけどね。もうちょっと、先生が冷静になってくれればと思いまして」

「それはムリ。俺、お前に夢中だから」

あっさり却下した先生は、再び私を強く抱き締める。

「高校を卒業したら、今より会えなくなるだろう? ましてや大学には、俺より良い男がいるかもしれないし」

「案外寂しがり屋なんですね、先生」

「お前が相手だと、そうなるみたいだ」

嬉しいことを言ってくれる。