「大丈夫…ですかっ…」

顔を見ても、
会った事の記憶が無い顔、
顔には、無数の傷が。

キツネみたいな、
男の子はちょっとがっかりし、
倒れた男の人を見る。

「…王子…」

「えっ…、リョウ君じゃ無いけど…」

私は、間違いないか、
顔を見直す、
リョウ君とは違う。

髪の毛は短く、
かなりのイケメン、
気を失っている。

「この人…誰…」

「王子探してたわけじゃ…無さそうかっ…、
なぁ〜んだっ」

男の子は、
つまらなそうに
どこかに行ってしまった。