片翼の天使たち~fastlove~






「サークラ!」

「わぁ!ちょ…、びっくりさせないでよ、遥翔」




突然リビングに顔を出した遥翔。


泣きそうな顔、見られてないよね…。




それにしても

なんか、すごく楽しそうだなぁ。






「わりぃ。超不格好になった!!」





遥翔が持っていたおぼん。


運ばれてきた料理を遥翔が私の目の前に置いてくれる。





「なに、これ…?スクランブルエ…「オムライス」

「え!?」





こ、これがぁ…!?




あ…。でも、ホントだ。
言われてみれば、下にケッチャップライスある。





でもこれ…スクランブルエッグにしか見えない。





しかも




「病人にオムライス?」

「わ!わりぃーかよ!!」

「べっつにー」

「うわ。超ムカついた。俺が食う!!」

「きゃぁ!ごめん、ごめん遥翔!私遥翔のオムライス食べたーい!!」





知らなかった。


なんだ…私、こんなに笑えるんじゃん。





なんだ…私、意外に元気じゃん。













「うぅ…。お腹いっぱい過ぎる」





遥翔の特性スク…じゃなかった。


オムライスを平らげた私。






遥翔、男の1人前作ったから、量多すぎたし。





「だから俺が少し食べるって言ったろ?」

「だって…」





いくら作ってくれた遥翔にでも


譲りたくなかった。







遥翔が…私なんかのために一生懸命になって作ってくれたとこ



見ちゃったんだもん…。







無理してでも、食べたかった。