片翼の天使たち~fastlove~






「なによっ!!私を分かりきってるようなこと言わないで!!」




それが、どうしようもなく悔しいの。




分かり切ってるから

その分だけ

悔しいんだよ……___。





「唯のバカッ!!」




涙が、情けないくらい溢れてくるんだよ。




「唯なんかかくまるんじゃなかった!!透くんに居場所教えちゃいえばよかったよ!!」




私の心がね、叫ぶんだよ。


「遥翔が好き」って、泣き叫ぶんだよ。


ねぇ、どうしたらいいの?


そんなこと言われたって、




「はい、そーですか」って割り切れるほど、簡単な想いじゃないんだよ。






「唯なんか……大っ嫌い!!」





だからね…。



冷静にそんなこと言えちゃう唯が、羨ましくて。


すごくすごくね…嫌いなんだよ。


自分の弱さに気づかされるから……。





「っ……はぁ、はぁ…。もう、早く3年のフロアに帰ったら!?」





涙でグシャグシャの顔で唯を睨みつける。


こんなの、ただの奴あたりだ…。





唯は根拠もなしに人を傷つけるような人じゃないって


今まで過ごしてきた短い間でも知ることができたのは私なのに。





もう、知っているのに。


唯は…とても優しい人だということを。






「分かってる。でも桜羅…後悔だけはすんなよ」





唯が淡々と言葉を並べ、フロアに戻っていく。


私は一気に力が抜け、そのまま床にペタンと座った。






学校の〝唯様〟と言い合った私は、全学年からの視線を浴びていた。





だけどそんなこと、今は気にしていられない。


私はおぼつく足で立ち上がり、あの部屋へと急ぐ。








……1人になりたい。


冷静に、なりたい。