___バンッ
ドアを蹴破るように開ける。
「…え」
私が見た光景に思わず言葉を失う。
体がなにかに怯える様に固まった。
「…スミレ…?遥翔……?」
無造作におろされている長い髪が、風に揺れた。
ねぇ、どうして……?
「サクラ……」
……___2人、キスしてた。
「…ハッ、最悪」
呆れて乾いた笑いしか零れない。
…ううん、泣きたくないのに
大粒の涙までも、私の頬を滑り落ちてゆく。
「サクラ、違う。…これは」
「何が違うの!?」
焦ってる遥翔の声が、妙に腹立たしい。
言い訳?
そんなの聞きたくない。
「…嘘だったんだ。昨日の」
「嘘じゃない!!」
好きって言葉も
あの温もりも
いくら何を言われようとも、信じることなんてできない。

