「で、どうしたの?」
本題に切り替えると、スミレは目を輝かせた。
「あのね!もうすぐ記念日なの!!なにあげたらいいかなぁ…。サクラ、それとなく聞き出してくれない!?」
「え!や、やだよ…」
あの日以来、仕事以外で言葉を交わすことなんてない。
ましてや、笑い合えてた日が遠い昔にも思える。
そんな相手に、欲しいものとかある?って聞き出せと…。
「お願い!!遥翔先輩によろこんでもらいたいの!!」
手を合わせながら、頭まで下げてくるスミレ。
ここまでされちゃぁ、断るわけにもいかない。
「分かったよ。聞いとくね…」
「わぁい!!やった、ありがとうっ!!」
スミレはまるで花が咲いたように笑った。
それだけで許してしまう私は、相当単純な人間なんだと思う。

