片翼の天使たち~fastlove~







…居心地の良かった生徒会室。





みんなの笑顔があって


見んなと笑い合って




とてもとても、幸せな空間だった。








1人の寂しさも、忘れさせてくれた、私の大好きな場所。



私の…たった1つの居場所。






そんな私にとって1番大事な空間を壊したのは


他の誰でもない、私自身。








あの日、

嘘をつかなければ





あの日、

スミレより早く「遥翔が好き」と言えてたのなら





あの日、

あの日……遥翔に想いを伝えられていたのなら








こんなに辛い想いしなくてよかったのに。






カタンッとエンターキーを押して、遥翔は顔を上げた。






その瞳に、思わず体が固まる。




光り輝いていた遥翔の瞳は、黒く霞み、まるでなにもかもを映していないようだった。









ねぇ、遥翔…。




あなたがスミレを本当に好きなのならば、構わないの。





あなたが幸せであってくれるのなら、本望ではないけれど、耐えられる気がするの。






でもね、そんなに辛そうに


思いつめた顔をされたら……嫌なの。






私、あなたの笑顔が好きみたい。





子供みたいに無邪気なあの笑顔が…大好きみたい。








なのに今は、その面影さえも、残っていない。




まるで、感情を失ってしまった人形のように……。