特別、怒ってるわけじゃない。廿楽じゃないし、自分でもあんまり怒らない方だと思ってる。
「否定なら、あそこに居た怒田にだって出来た。でも、廿楽は否定して欲しかったわけじゃない。甘やかして欲しかったんだよ。」
弟は黙っている。暑いからか、気を遣っているからか。スーパーでは好きなお菓子を買ってあげよう。
「あいつがこれから何回あれを繰り返しても?」
「うん。いつか自分で気づけば、直せるし。
納得しないことは、どんなに他人に言われたって直らないから。」
駅前のスーパーに着いた。
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