「俺も今同じこと思った。」


アイスを食べながら、バラエティー番組を見る。廿楽がオススメだと言っていた芸人が出ていた。

コツンコツンと弟の頭がぶつかってくる…って寝てる。歯磨いて無い。

「ちょ、瞬。」

「うぉ。」

有岡も眠っていたらしく、私の声で起きた。いや、起こしたいのは有岡じゃない。

唸りながら目を擦る弟を置いて、歯ブラシを洗面所から持ってきて口にいれる。シャコシャコと磨いてあげれば、されるがままになっていた。

「…瞬て、弟の名前か。知らなかった。」

そうだったの、と磨きながら答える。