少し前を歩く肘を寄せてみると、怪訝な顔を向けられた。決して怒っているわけではないらしい。
掠めるようにキスをする。
驚いて、でも何か言いたげな顔。
「哀河ー!」
そこに哀河の後ろから突進してきた廿楽。
こいつ…、と思っていると、怒田も一緒に居たらしい。
「怒田と食べてたの?」
「違う違う! そこで会ってストーカーされただけ」
「人を平気でストーカー扱いすんな」
廿楽の頭にチョップが落とされる。
本当、例のすぐ浮気する馬鹿男なんて辞めて、怒田とかに乗り換えれば良いのに。
未だずるずる付き合っているのは哀河から聞いてる。



