がたんと籠に重力がかかる。驚きながらそれを見ると、弟がお菓子を入れていた。


「俺もこれ欲しい。」


小さい子のように有岡もスナック菓子を入れる。
子供が増えたみたい。

はいはい、と言ってキャベツを籠に入れる。

それを自然と持ってくれた有岡。本当に自然だから、たまに「ありがとう」と言い忘れる。


「ありがとう。」

「いーえ。」

「いーえ。」


弟も真似するから思わず笑ってしまった。



家に帰ってさっさとロールキャベツの用意をする。手を洗っていると、後ろに有岡が来た。