弟は納得出来ないような面持ちだったけど、持ち手を握る。そして有岡の後を追った。 青い空に雲一つ浮かんでいない。 日焼け止め塗っといて良かったな、と思いながら有岡が座るビニールシートの場所に置いた。 「よく場所取れたね?」 「ここら辺、知り合いだから。」 え?と周りを見回す。若い夫婦みたいな人達やベタベタ一緒に居るカップル。 …どれが知り合い? 「廿楽、居たか?」 「あ…うん、忙しいから奢ってだけもらった。」 「おねーちゃんのともだち?」 大盛の焼きそばを二人に渡す。