奈々はずっと泣き続けている。
俺はそれをずっと眺めているだけだ。


「好き・・・好きなんだもん・・・。」
俺は奈々に服を着させた。



「俺、もう行くわ。」
俺がそう言って立ち上がろうとすると、奈々は俺の腕を掴んだ。
「お願い・・・今日だけは意地悪しないで・・・。」


そんな奈々は可愛くて、不覚にもドキっとしてしまった。


「しっしょーがねーなー。」
俺は照れながらベッドに座り込んだ。



しばらく2人でいると、チャイムが鳴り俺は保健室から出て行った。



その間もずっと奈々は泣いていた。


でも俺はこのとき気付かなかった。
なんで奈々が泣いているのか。