自販機まであと5メートル、 そんなところまで来たとき 私の足はピタリと止まった。 「…あ…」 そう言ったきり言葉が出てこなかった。 そこには山下君にキスをねだっている いちごちゃん。 「ねぇ~キスしてよ~」 そんな高い声が聞こえた。 こんなとこに2人がいるなんて。 タイミング、悪すぎるよ。 私の心臓の鼓動がいつもより 速く、バクバクと脈を打っている。 見てはいけないものを 見てしまった気分だった。