ドキドキドキ… って私が緊張してどうすんだ。 チラリと山下君を見ると 下を向いて目を閉じていた。 ひざの上にはぎゅっと握りしめた 拳。 足は少し震えているようにも 見えた。 山下君、最近本当に練習頑張ってた。 それだけスタメンになりたくて、 それだけバスケが好きで。 お願いだから選ばれて…! そう強く願った瞬間。 「最後のスタメンの選手は…」 片岡先輩が口を開いた。