姫が両親にあうのはそれから四年の月日を際した、

七歳の帯解きの祝いはさすがに一族など様々に祝われたが、

両親と名乗る他人に覚えたのか、

儀式の時は、立派であった
〔我らの姫だけある、当然だが〕

両親と退室後、
両親は姫に勉学に励めなど二三話をしたのち姫を部屋へと側女に託した、

姫は、か細く
「母様、父様、私、は、
撫でて欲しい」

成人とされるまであと数年
周りの異形らの子は、
両親に親愛の形を示してと願うが、

父親は、母を気遣い、
「母上は疲れているのだ、察しなさい」

母親は、母親で、
「ごめんなさいね、いつかね、父上様も大変なのよ、
ではね?」

言葉を交わす間に撫でれば済む、

抱き締めてではなく撫でると、
負担を考えたのに無下にした両親

智い姫は気付いてしまった確信を否定する材料を失った姫

人間に愛を見失うには十分だった