隣の俺様狼くん










「また始まった
葵の架空王子様の話」


「いいじゃない、
私は信じてるんだから」


「はいはい、

そんなことより早く行かないと遅刻しちゃうよ?」


「あ、待ってよまどか」





――まどかはそう言うけど


私は本当に信じてるんだ、




“運命の人”との出逢いを






私は走り出したまどかの後を
追いながら


そんなことを考えていた