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『……』


洗面所に1人取り残された輝は
ボーっと葵が出ていった
ドアの方を眺めていた



少しからかっただけで
ゆでダコみたいに顔を真っ赤にして

『ふっ、おもしれー奴』



そう呟く輝の顔はどこか嬉しそうだった



『からかいがいがありそうだな』



髪をくしゃっとかきあげると
鼻歌まじりに
輝も洗面所を後にするのだった