あたしが口をパクパクさせていると



その様子に気づいたのか、優斗は不思議な顔であたしの顔を覗き込んだ。



「どうした?」


「いっ今...なんて?」


「はぁ?」



どっどうしたじゃない!!



すると優斗は顔を真っ赤にした。



「....好き。だって言ってんの」



....嘘、じゃなかったんだね。




このとき、ちゃんと気づいたんだ。



自分の気持ちに。



ドキドキしてたの...ずっと優斗に。



それは、好きだったから。


「あたしも...好きだよ」




優斗は、また優しく笑った後


そっと自分の唇をあたしの唇に重ねた。





....この瞬間から。



あたしたちの恋は



【偽恋】から【本恋】に。



その期間はとっても短かった。