「えっ...?」



その声の持ち主は、おそらくあたしに近づいてきて



「きゃっ...」



あたしの目に触れた。




「大丈夫?美姫ちゃんっ」



「わっ...渉君」



そこには、優しい笑顔で微笑む渉君がいた。



「ここにいたのかぁー!探したんだよ~?」


「えっ...なんで..?」



なんで渉君があたしを?


「優斗がさ...」



なんだか、嫌な予感がした。



優斗がさ...宇佐美と付き合って...とか...?



「優斗がさ、倒れたんだよ」


「えっ?」


....えっ?!どっどういうこと?!?


「優斗、美姫ちゃんいないから心配して。グラウンド探してたとき、ちょうどサッカーボールが後頭部にあたって...。けど、大丈夫だから安心して?」


「うそっ...」



優斗...。



そんなにあたしのこと心配してくれたの?



そう思っただけで嬉しくなって



胸がきゅんってなった。



「今保健室で寝てるから、いこ?」


「うん...」


あたしたちは保健室に向かった。