「美姫、アンタやるねぇ~」


「はいっ?なにがっ!?」




人生初の高校の学校祭は、最悪に幕を閉じた。




そして、メイド喫茶の片づけを終えた




私と奈々は放課後の教室に残っていた。




「池上優斗よっ!!」

「へっ?」


「青嵐の王子様を手に入れるなんてっすごいよ美姫!!」



「べっ別に手に入れてなんか....ないもん」


っていうか...


優斗、やっぱり人気者なんだね。



渉君と別れたあのあと、私は優斗と2人でぶらぶら歩いていたけど

他校の人たちとすれ違うたびに


「あの人カッコイイ」
「噂の池上優斗だ」

とか...色々言われているのを、隣で私は聞いていた。



すると..



『ガタン』



音がして、教室のドアをみるとそこには



優斗がだるそうにドアによしかかっていた。



「...ほらっ!...噂をすれば王子様が迎えに来たよっ」



奈々はそうひそひそ言うと、私の背中を押した。


「もうっ...やめてよ!」


といいつつ、私は優斗に駆け寄った。


「じゃあね~美姫★」

「...ばいばい」



そして並んで学校を後にした。