「あれれれぇ~?早速2人でデートですかぁ?!」



近寄ってきた優斗の友達(?)らしき人は


私と優斗を交互に見て、ニヤッと笑みを浮かべた。




「うるせー。消えろ」


ちょっそれ酷くない?!



だけど...


「全く~怖いなぁ!優斗ってば~」



あ...れ?


全く、平気な様子。


それどころか....からかってるし!!



すると彼は視線を私に移した。



「俺、渉♪優斗のダチだから、渉って呼んで!」


「あっはい!私は上野美姫です...」


私は遠慮がちに自己紹介をした。


「美姫ちゃんかっわいいー!!」

えぇぇ!?!??

な...なんて反応していいか。


すると


「あーうぜぇ。行くぞ、美姫」


「あぁっうん!」



優斗は耐え切れなくなったのか、私の手を握ると


足早に歩き始めた。



ふと見上げた横顔は,,,相変わらず仏頂面。




「はぁ」


私はため息を付くことしかできなかった。