「バカか、お前は」


そんな声が上から降り注ぐ。



はぁ...私は所詮バカですよぉ。



私は砂をほろい、立ち上がろうとしたら


「えっ」

「ん!」

目の前に差し出された手。



こ...これって、つかまれってことだよね?


私は優斗の手をかり、立ち上がった。




「あ..ありがと」

「別に」


そして、歩き始める。



だけど...


「えっちょっ...」


手はつながれたまま。


「お前あぶなっかしいから」

「うん...」


これって...本当の恋人みたい。





するとそのとき-


「おぉ~優斗っ!!!」



そんな声とともに正面から誰かが手を振って走ってきた。


「ったく...」


ふと優斗を見上げると、そりゃまたいやそうな顔。


きっと...友達だよね?


見ず知らずの私にならまだしも


友達にまでそういう態度ってどうかと想う...よ?