ツナ缶を使ったチャーハンにスープ、サラダという簡易メニューはあっという間になくなった。
どうやら相当お腹が減っていたらしい。


「なんでも食べるんだねぇ」

「好き嫌いするなって口酸っぱく言われてたからな」

「ふーん?お母さんとかに?」

「違ぇよ。――…」


変な間が開く。
不意に目の前の少年が寂しそうに見えて、私は話題を変えた。


「怪我もしてるし夜遅いし、今日は泊まっていけば?」

「…え」