冷たい風が吹く秋




髪がなびいたその刹那、地上の冷たいアスファルトに母が横たわっていた。



母の回りには、血溜まりと人だかりが出来ていた。








雪がちらちらと降り初めた晩秋の出来事。






あたしの記憶はいつもそこで途切れる。






〈彼女-川島 光-の序章‘了’〉